ピルを飲む女性

ピルと言えば毎日服用することで避妊効果を得る薬ですが、ピルの種類や服用方法によっては避妊失敗による妊娠を防ぐ効果もあります。
これをアフターピルと言い、正しい容量や用法を守って服用すれば人工的に生理を引き起こして受精卵の着床を防ぐ緊急避妊が可能です。

現在国内で主に用いられているアフターピルは、レボノルゲストレル錠を利用したものとプラノバール配合錠を利用したものの2種類です。
ノルレボ錠は2011年に認可されたアフターピル専用の薬で、黄体ホルモンのみを配合しています。
2011年以前に使用されていたアフターピルよりも安全性が高く、平均妊娠阻止率は約80%です。
その分薬価も高く、国内では約13,000円から16,000円ほどかかってしまいます。

プラノバール配合錠は中容量のピルを使用したもので、体内のホルモン量を一気に上昇させ、一気に下降させることで生理が起きる環境に近づけます。
これにより子宮内膜の剥離を促し、受精卵の着床を防ぐというのが主な効果です。
中容量なので配合されているホルモンの濃度が高く、使用にあたっては注意も必要です。
一方で薬価は安いので、経済的な負担は少なくて済みます。

このように種類によって特徴が異なるアフターピルですが、効果の確実さにも微妙に違いがあります。
レボノルゲストレル錠の場合、72時間以内に服用すれば98.9%という確率で避妊に成功しますが、排卵日付近など妊娠の可能性が高い日だと成功率は約85%まで低下するため注意が必要です。

プラノバール配合錠の平均的な成功率は96.8%ですが、排卵日付近だと約55%にまで一気に低下してしまいます。
生理周期などから考えて排卵日付近に避妊に失敗した場合は、できればレボノルゲストレル錠タイプを使用したほうが安心です。

このように、避妊に失敗した場合でも妊娠を防いでくれる頼れるアフターピルですが、正しい効果を得るには正しい用法を守らなければなりません。
用法ごとにどうやって服用すれば良いのか、知っておきましょう。

アフターピルの飲み方であるLNG法とヤッペ法とは

アフターピルには、レボノルゲストレル錠を利用する方法とプラノバール錠を利用する方法の2種類があります。
それぞれ配合されているホルモン量や用法が異なり、レボノルゲストレル錠を用いる場合はLNG法、プラノバール錠を用いる場合はヤッペ法と呼ばれています。

LGN法による緊急避妊の場合、性行為から遅くとも72時間以内にレボノルゲストレル錠を1錠服用するというのが主な用法です。
有効成分の配合量は1錠あたり1.5mgで、1錠服用すれば基本的には緊急避妊が成功します。
72時間を経過してしまったとしても、120時間までであればある程度の避妊効果が期待できるため、諦めずに医師に相談してみましょう。

ヤッペ法は、性行為から72時間以内にプラノバール錠をまず1錠服用し、その12時間後に更にもう1錠を服用します。
2錠服用しなければならないので飲み忘れも多く、摂取するホルモン量も増えるため体への負担も大きくなります。
もちろん正しく服用すれば避妊効果を得られるのですが、手軽とは言えないので最近はあまり主流ではありません。

気になる効果ですが、LNG法とヤッペ法を用いた緊急避妊の失敗率は、LGN法で1.1%、ヤッペ法では3.2%です。
LGN法の方が避妊効果が高くなっていますが、これはLGN法の方が1回の服用で済むため飲み忘れが無いことも大きく影響しています。
緊急避妊の成功率は服用する時間帯や個人の体質、条件などによっても異なるため、一概には言えませんが高い効果が期待できます。

どちらのアフターピル服用法でも100%避妊できるとは言い切れませんが、何もしないでいるよりは遥かに良いです。
万が一避妊に失敗した場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。